小規模オフィスデザインの事例6選|実例から学ぶレイアウトと工夫のポイント
「オフィスデザイン小規模事例」と検索する方の多くは、自社と近い規模の会社が実際にどのようなオフィスをつくっているのか、具体的な事例を見て参考にしたいのではないでしょうか。小規模オフィスのデザインは面積や予算の制約を工夫でカバーする部分が大きいため、理論だけでなく実際の施工事例を見ることで、自社に合った工夫のイメージがつかみやすくなります。この記事では、JOY Worksが手がけた小規模オフィスの実例の中から、業種・予算感・進め方の異なる6つの事例を厳選してご紹介します。小規模オフィスデザインの基本的な考え方は小規模オフィスのデザイン・レイアウトの工夫と進め方で解説していますので、あわせてご覧ください。
小規模オフィスデザインの事例を見る意味

小規模オフィスとは、一般的には従業員数30人以下、坪数にして数坪〜数十坪程度の事務所を指すことが多く、限られた坪数の中で執務スペース・来客対応・収納といった複数の用途を両立させる必要があり、ゾーニングや動線の工夫次第で使い勝手が大きく変わります。同じ「小規模」でも、業種や来客の頻度、将来の増員見込みによって最適なレイアウトは異なるため、抽象的な工夫の一覧だけでは自社に当てはめにくい面があります。1人あたりの専有面積の目安や面積配分の考え方を踏まえつつ、実際の坪数・予算・要望とその解決策がセットになった事例を見ることで、自社の条件に近いケースからワークスペースの快適性やゆとりを高める具体的な配置・家具選びのヒントを得やすくなります。以下では、レイアウト・内装の工夫が中心の事例、限られた予算で家具を工夫した事例、移転にあわせて整えた事例の3つの切り口で、実際の施工事例をご紹介します。
【レイアウト・内装の工夫が光る】小規模オフィスデザイン事例

25坪でも執務・来客・工場連携を両立|金丸木工株式会社(広島県福山市)
木工業(家具・建具製造業)を営む金丸木工株式会社様の事例は、25坪という限られた面積の中で、執務室・社長室・個室ブース・書庫を効率よく配置し、業務ごとの役割を明確に分けたレイアウトが特徴です。執務室と来客スペースの間にはフルオープン可能な建具を採用し、通常時は開放的なワークスペースとして、来客時には仕切って応接空間として使える1つの空間で2つの役割を担う設計としました。工場エリアへ直接アクセスできる個室ブースを設けて現場との動線をスムーズにし、書類の保管スペースを執務室に隣接配置することで、収納までを含めた有効活用を実現しています。内装は木材を基調にガラスや金属を組み合わせ、来訪者に温もりと先進性の両方が伝わるブランディングを意識した空間づくりとなりました。
内装と家具を一括対応、個別ブースで集中できる学習塾に|株式会社ポラリス様(東京都町田市)
学習塾を開業した株式会社ポラリス様の事例は、図面作成から内装工事、家具納品までを同一窓口でまとめて対応した工夫が特徴です。「収容人数をできるだけ多く確保したい」というご要望と、生徒が集中しやすいプライバシーへの配慮という、相反しやすい条件を両立させるため、個別ブース机を採用したレイアウトとしました。内装・家具の手配が別々の業者に分かれると、限られた面積の中でイメージをすり合わせる手間が増えやすくなりますが、一括対応によって開業までの進行をスムーズに進められた事例です。
【限られた予算で家具を工夫した】小規模オフィスデザイン事例

中古家具の活用で送料込み7万円に|ぽぷら訪問看護ステーション様(埼玉県上尾市)
訪問看護ステーションの開業にあわせてぽぷら訪問看護ステーション様からご依頼いただいた事例は、約30坪弱の事務所に対し、新品と中古家具を組み合わせて送料込み7万円で家具一式を納品しました。相談室用のデスク・チェアと、スタッフ執務用のデスク・チェアをそれぞれそろえ、来客対応と日々の事務の両方が回る動線を想定した配置とし、鍵付き書庫と4人用ロッカーでコンパクトな事務所でも必要な収納のバランスを確保しています。見栄えだけを追わず、まず現場が回ることを優先し、指定申請の流れと日常運用の両方を見据えた現実的なラインでそろえた事例です。
ロケーションにふさわしい家具一式を提案|銀座ひまわり法律事務所様(東京都銀座)
銀座に事務所を構える銀座ひまわり法律事務所様の事例は、デスク・椅子・パーテーション・棚といった事務所に必要なオフィス家具一式を、配送から設置まで含めて55万円でご提案したものです。士業事務所として来客対応の印象も重視されるため、ロケーションにふさわしい落ち着いた印象の家具を選定し、限られた予算の中でも立地にふさわしい雰囲気づくりを意識しました。
ガラスサインと家具で約38万円に抑えた児童支援オフィス|株式会社LiD様(東京都北区赤羽)
児童支援オフィスを開業した株式会社LiD様の事例では、ガラス面サイン(フォググラス加工)の作成とあわせて、テーブル3点・チェア8点・ロッカー2点の家具一式を約38万円で納品しました。「なるべくコストを抑えつつ、オフィスの雰囲気に合う備品を選定したい」というご要望に沿い、廉価でありながら児童支援の現場にふさわしい雰囲気を損なわない家具を選んでいます。
【移転にあわせて整えた】小規模オフィスデザイン事例

物件探しから個室確保まで、移転総額42万円で|株式会社Wiling様(東京都板橋区)
訪問看護ステーションの事務所移転を行った株式会社Wiling様の事例は、物件探しや条件設定の段階からご相談いただき、移転先の決定後は現場採寸をしながらレイアウトを検討した、移転支援型の事例です。多数の自転車を停められる駐輪環境という独自の条件を満たす物件を探しつつ、込み入った面談に対応できる壁で仕切られた個室(相談室・面談室・応接室)を確保したレイアウトとしました。中古家具と新品家具を組み合わせることで、従業員11名分の家具手配と引越し費用を含めた移転総額を税別42万円に抑え、レイアウト作成から家具・引越しまでを一連の流れで進めた事例です。
事例から見える、小規模オフィスデザインで工夫すべき視点

6つの事例に共通しているのは、限られた面積・予算をそのまま受け入れるのではなく、配置や仕切り方の工夫でカバーしている点です。オフィスレイアウトのパターンや1人あたりの必要面積の目安、会議室・リフレッシュスペースといった共有スペースの配分の考え方については、小規模オフィスのデザイン・レイアウトの工夫と進め方で詳しく解説していますので、ここでは事例から共通して見える5つの視点に絞ってご紹介します。
ゾーニングと面積配分
限られた坪数をそのまま受け入れず、執務・来客・収納といった用途ごとにゾーンを分けて面積を配分する考え方が、6つの事例すべてに共通しています。多目的に使えるワークスペースを設けたり、来客対応の頻度に応じて応接・会議室にあてる面積を調整したりと、業務内容に合わせたゾーニングが、坪数が小さいオフィスでも快適性とゆとりを両立させる土台になっています。
仕切り方と視線の工夫
執務エリアと来客対応エリアの仕切り方にも工夫が見られます。フルオープンの建具やガラス張りのパーティション、間仕切りを状況に応じて開閉することで、開放的な一体感と、来客時に必要な個室感を両立させています。視線が抜ける配置や鏡面素材を取り入れれば、閉塞感や圧迫感を抑えながら奥行きのある広がりを演出でき、フリーアドレスやオープンスペースとも相性がよくなります。対向型・背中合わせ型といったレイアウトパターンや、どこで区切るかという線引きも、動線や音漏れへの配慮とあわせて検討する価値があります。
収納・什器の有効活用
書庫やロッカーといった収納什器を執務スペースに隣接配置する、キャスター付きの可動家具を取り入れるなど、限られた床面積を圧迫しない工夫も共通しています。省スペース化を意識した什器選びは、将来の増員や組織変更にも柔軟に対応しやすくなる利点があります。
コストの最適化とリニューアルのタイミング
中古家具の活用や、内装・家具・引越しを一括で対応する進め方は、初期費用や予算配分を最適化するうえで有効です。物件の賃料や工事内容によって費用感は変わるため、新社屋への移転、部分的な改装、全面的なリニューアルのいずれが自社に合うかを、課題やご要望に沿って整理しておくと、予算配分の押さえどころが明確になります。空調や照明などの設備投資、フリーアドレスの導入といった検討項目も、優先順位をつけて予算配分に反映させることが大切です。
雰囲気づくりとブランディング
木目調の内装やコーポレートカラーを取り入れたコンセプト設計は、企業ブランディングやブランドイメージの向上にもつながります。照明や素材の組み合わせで落ち着きや高級感、洗練された印象を演出したり、観葉植物やグリーンを取り入れてリラックスできる居心地のよい空間にしたりと、業種や来客の目的に応じたデザイン性を意識することが、社員の満足度やコミュニケーションの活性化にも良い影響を与えます。窓際の自然光や採光を生かせば、照明だけに頼らず明るく清潔感のある印象を見せることもできます。
働き方・運営スタイルへの配慮
レイアウトを検討する際は、部署やチーム単位で座席をまとめるのか、フリーアドレスで働く場所を自由に選べるようにするのかといった、運営スタイルとの相性も欠かせない視点です。集中して取り組みたい作業スペースと、社員同士がちょっとした会話をしやすいミーティングスペースを分けて配置したり、来客用のエントランスから執務エリアまでの動線を整理したりすることで、社員の働きやすさと生産性、コミュニケーションの活性化を両立させやすくなります。コピー機などOA機器の置き場所も、動線や音を考慮して早い段階で決めておくと、あとから配置を見直す手間を減らせます。パーテーションの高さや家具のテイストを統一すると、坪数が狭いオフィスでも窮屈に感じにくいインテリアにまとまります。ソファや打ち合わせ用のカウンターを設ける場合も、動線を妨げない配置を意識すると社員同士の交流が生まれやすくなります。
事例に見る、業種別の工夫の違い

6つの事例を業種別に見ると、工夫の重心にも違いがあります。訪問看護ステーションや児童支援オフィスのような医療・福祉系は、開業スケジュールとコストを重視しつつ、来訪者との面談・相談に配慮した個室や動線づくりが課題になりやすい業種です。製造業は工場との連携動線と、来客時の企業イメージを両立させるレイアウトが重視され、士業はロケーションにふさわしい落ち着いた雰囲気と信頼感の演出が優先されます。学習塾のような教育系では、収容人数の確保とプライバシーへの配慮を両立させる個別ブースの活用が効果的です。自社の業種に近い事例の工夫を参考にすると、優先順位を整理しやすくなります。
自社に合った事例を選ぶ際の注意点

事例はあくまで参考であり、坪数・業種・来客頻度・予算感が異なれば、そのまま当てはめられるとは限りません。同じ25坪でも、来客が多い業種と内勤中心の業種では優先すべきゾーニングが変わりますし、将来の増員や組織変更を見込むかどうかでも座席計画は変わってきます。中規模・大規模オフィスの事例を参考にする場合も、そのままの縮尺で当てはめるのではなく、少人数の職場に合わせて要素を取捨選択することが大切です。気になる事例が見つかったら、その工夫の「何が自社にも当てはまりそうか」を整理したうえで、現状の人数や業務内容、予算感を踏まえて具体的なプランに落とし込んでいくのがおすすめです。
まとめ
小規模オフィスデザインは、見た目の機能性だけでなく従業員満足度や働きやすさにも直結するテーマです。面積や予算の制約をレイアウトや家具選びの工夫でカバーする部分が大きく、実際の事例を見ることで自社に近いヒントを見つけやすくなります。25坪でレイアウトを工夫した製造業の事例、内装と家具を一括対応した学習塾の事例、中古家具でコストを抑えた訪問看護ステーションの事例、移転にあわせて個室を確保した事例など、業種や進め方はさまざまですが、いずれも限られた条件の中で優先順位を整理しながら形にしてきた実例です。働き方改革や少人数ならではの働きやすさを見直すきっかけとしても、実例に触れることは有効です。ご紹介した6事例のほかにも、施工事例では業種・規模の異なるさまざまな事例をご覧いただけます。自社に近い事例を参考にしながら小規模オフィスのデザインを進めたい場合は、JOY Worksまでお気軽にご相談ください。オフィスデザインサービスの詳細もあわせてご覧いただけます。
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